このSOFCシステムテストベンチは、正味電力5~400 kWeのユニット/システムの試験向けに特別に設計されており、直流および交流の出力用途の両方に設定できます。このシステムテストベンチは、被試験ユニットのサイズに応じて、5~50 kWeの場合はULD(超軽量)、50~160 kWeの場合はLD(軽量)、160~400 kWeの場合はHD(大型)に分類されます。
- 燃料供給の測定・制御 – 水素、天然ガス(またはメタン)、メタノール向けソリューションが現在利用できます。使用モジュールは、AVL Hytron™、AVL Gastron™、およびAVL 735 S™です。これらのモジュールにより、流量と圧力を正確に制御・測定します。
- 排気調整 – 排気モジュールは、ウォーターノックオフ機能を備えたアクティブ型排気モジュールであり、ATEX認証を取得しています。このモジュールにより、被試験ユニットの排気を安全に排出します。
- テストベンチの自動化 – 高性能な汎用テストベンチ自動化機器であるPUMA 2 ™ Fuel Cellは、あらゆる種類の試験形態をセットアップしやすく、不測の事態から被試験ユニットとテストベンチハードウェアの両方を保護します。
- 双方向直流負荷 – さまざまなサイズ、定格電流、定格電圧があります。同じハードウェアを燃料電池試験と電解試験の両方に使用することもできます。
- AVL Climatic Chamber – 被試験ユニットに対するさまざまな環境条件をエミュレートできます。さまざまなサイズの気候室を提供できます。
- AVLサーマルインテグレーター – 排気の余熱を正確に測定・定量化します。
- AVL排出物種アナライザー – 複数燃料試験では排出物種解析が重要であり、このテストベンチは本オプション機能を搭載しています。
- テストベンチの安全性 – 被試験ユニット、テストベンチ機器、およびテストベンチ設備を保護する安全機能がテストベンチ全体に搭載されているため、安心して利用できます。
プロパティ | ユニット |
水素、天然ガス、メタノールの流量測定 |
H2 – 最大50 kg/h 天然ガス – 最大280 kg/h メタノール – 最大125 kg/h |
被試験ユニットへの水素、天然ガス流量圧力制御 | H2およびCNG – 最大55 bar |
双方向直流負荷 | 最大500 kW(異なる電圧・電流オプションを使用) |
排出物種アナライザー | CO、CO2、SO2、H2、NO2などの排出物種に対応 |
排熱の定量化 | 熱量測定による |
テストベンチの安全性 | 最新第3世代テストベンチ安全システム |
モジュール性
このシステムテストベンチは完全にモジュール化されているため、どのハードウェアパーツでもお客様ごとの要件に適合するように移動/再配置/配置できます。また、モジュール化されていることで、将来の必要に応じてモジュールを追加でき、このテストベンチをさらに高性能化して、将来に備えられます。
パフォーマンス・環境試験
基本的な機能一式を使用して、テストベンチ上でシステムのパフォーマンス試験を実施できます。高度な機能を追加すれば、環境試験にも対応できます。お客様は実施したい試験を完全にコントロールでき、柔軟に対応することができます。
AVL SOFCツールチェーン
このテストベンチには、ハードウェアとソフトウェアだけでなく、AVL SOFCツールチェーン一式も搭載されています。このツールチェーンは、効率性と生産性を最大限に高めながら、研究・開発を加速する上で重要です。
世界各地で提供されるサポートとサービス
AVLは26か国に拠点を持ち、世界中に45の関連会社があるため、お客様がテストベンチを購入する際には、世界各地でサービスとサポートを受られます。さらに、燃料電池の分野におけるAVLの先駆的な活動により、競合他社より一歩先を行くことができます。
AVLでは、過去20年間この技術に取り組んできました。この技術に関する市場が成熟・拡大するにつれて、AVLはお客様に高機能かつ競争力のある試験ソリューションと製品を提供する上で非常に良いポジションを形成しています。結果として、AVLのお客様は市場のニーズを充足する画期的なシステムを生み出すことができています。
- AVL 開発エンジニア(水力学) Vikrant Venkataraman 博士