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エイヴィエルジャパン、粒子法理論に基づく流体シミュレーションソフトウェア “PreonLab 6.2”をリリース

エイヴィエルジャパン、粒子法理論に基づく流体シミュレーションソフトウェア “PreonLab 6.2”をリリース

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エイヴィエルジャパン株式会社は、このたび粒子法の一種であるSmoothed Particle Hydrodynamics (SPH) 法に基づく三次元数値流体力学 (Computational Fluid Dynamics: CFD) 解析ソフトウェアPreonLabの新バージョン「PreonLab 6.2」を2024年10月中(予定)にリリースいたしますことをお知らせします。 

2024年10月22日、日本・神奈川県川崎市:PreonLab(プレオンラボ)は、流体および固体そのものを粒子として定義し、通常相反する計算速度と計算精度を両立させるPREON®テクノロジーを実装することで、従来の三次元流体解析(CFD)では難しかった領域でのシミュレーションを実現しています。
雨や雪などの気象や冠水路走行に代表される車両環境試験では、多大なコストと時間がかかるばかりか、実際の気象条件を再現することが難しく、さまざまな条件下で実験を行うことには限界があります。PreonLabはさまざまな環境試験を基に妥当性検証を行い、独自の機能開発やモデル開発に取り組み、バーチャルでの環境試験を可能にしています。
今回リリースしたPreonLab 6.2では、注目機能として流体衝突による構造弾性変形を解くDeformable Solver(ベータ機能)、および車両慣性を考慮したサスペンションモデル(Full Car Suspension Model)が実装されています。これにより、雨水環境試験におけるシール材変位による水侵入や、車両走行時の水撃などによる部品信頼性の評価が可能になります。Full Car Suspension Modelは、さまざまな車両冠水路走行シナリオにおいて車両姿勢をより高い精度で再現することができます。

PreonLab6.2の主要な新機能:
•    流体力に応じた構造変形を解くDeformable Solver(ベータ機能)
•    車両慣性を考慮したFull Car Suspension Model
•    幅広い種類の非ニュートン流体の挙動を解くCarreau-Yasuda model
•    雪モデル、混相流モデル、リジッドソルバーの拡張

PreonLab
PreonLab

 

PreonLab の開発者であるFIFTY2 Technology GmbH マネージングダイレクター Jens Cornelisからのメッセージ:
至高のテクノロジーを目指すFIFTY2 Technologyの挑戦は、2012年の粒子法の基礎研究におけるブレークスルーから始まりました。以来、信頼性(物理モデルの精度・堅牢度)、効率性(可能な限り速い計算速度)、使い勝手(簡単で楽しいGUI)を3つの柱とし、試作に依存していた評価をコンピュータ上で実現してきました。イノベーションは継続的なプロセスであり、一時的なものではありません。私たちは今後もシミュレーション技術の最前線を歩み続けます。

         
Jens Cornelis
         

 

エイヴィエルジャパン アドバンストシミュレーションテクノロジー事業部 取締役 事業部長 馬立 浩久からのメッセージ:
デジタルツインによる車両開発の革新が叫ばれて久しいですが、検証プロセスの中には、まだまだ実機試験でなければ評価できない項目が多く存在するのが実情です。AVLは、車両開発サービスを行うエンジニアリング会社として、この課題を開発者目線で把握し、真に必要なシミュレーション技術の深化・拡張に努めています。なかでも、粒子法ベースの発展が著しいPreonLabは、モビリティにおける開発効率を向上するための重要なツールになると考えております。

         
馬立 浩久
         

 

お問い合わせ先 エイヴィエルジャパン株式会社 吉田
Tel +81 44 455 9374
E-Mail: Saiko.Yoshida@avl.com

 

12,200人の従業員を擁するAVLは、自動車業界をはじめ、鉄道、船舶、エネルギーなどの分野における開発とシミュレーション、試験を行うモビリティテクノロジーのリーディングカンパニーです。独自の広範な研究活動に基づき、より環境に優しく、安全・安心で快適なモビリティ社会の実現に向けて、コンセプトやソリューション、方法論を提供しています。

AVLは、国際的なパートナーや顧客の持続可能なデジタル変革を支援しています。特に、電動化、ソフトウェア、AI(人工知能)、オートメーションの分野に重点を置いています。さらにAVLは、エネルギー集約型セクターが、より環境に優しく効率的なエネルギー生成供給を実現できるように支援しています。

AVLでは、情熱がイノベーションを促進しています。世界各国に90か所以上の拠点と50か所のテクニカルセンター/エンジニアリングセンターを展開し、新しいモビリティ社会を実現するためにお客様をサポートしています。2023年は20.5億ユーロの売上高を達成、そのうち10%をイノベーションの加速に向けた研究開発活動に投資しています。

FIFTY2 Technology GmbHは、ドイツのフライブルクに本社を置く技術系スタートアップ企業で、フライブルク大学から誕生しました。コンピュータサイエンス、機械工学、コンピュータグラフィックス、数値計算、数学の分野で成長を続けています。

主力製品は粒子ベースの流体シミュレーションソフトウェアであるPreonLabです。最初のバージョンは2016年にリリースされ、現在、世界の80社以上で使用されています。PreonLabは高性能で使いやすく、短期間で低コスト、環境への影響を最小限に抑えた製品開発を支援することが特徴です。2018年にAVLが販売パートナーとなってからは、世界市場をターゲットに、自動車分野を中心とした試作段階での仮想テストにPreonLabを活用するお客様が増えています。
 

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