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AVLとパートナー各社が、自動運転・自律走行機能向けの高効率ツールチェーンを開発

AVLとMicrosoft、Hexagon、Synopsys、Tracetronicが提携

Highly  Efficient Toolchain for Automated  and Autonomous Driving Functions

自動運転車や自律走行車を迅速かつ安全に実用化するため、AVLはMicrosoft、Hexagon、Synopsys、Tracetronicと共同で、統合されたデジタルおよび自動化ツールチェーンに取り組んでいます。これにより、さまざまなセンサー、制御要素、走行環境と連動した走行機能の高効率かつ高精度なシミュレーションとその試験が容易になります。また、同じ開発時間を変えずに、試験回数を500倍に増やすことを目指しています。


オーストリア/グラーツ、2024年4月:自動運転車や自律走行車の試験は、現在、自動車業界にとって大きな課題となっています。複雑な運転機能は、多種多様な実際の運転シナリオや環境条件に耐えなければならなりません。そのため、センサー、制御要素、車両環境間の相互作用のシミュレーションや試験が必要です。新機能の開発とその統合をスピードアップするためには、ソフトウェア・イン・ザ・ループからハードウェア・イン・ザ・ループ、そして実走行試験に至るまで、開発のあらゆる段階で試験手順を自動化し、最適に連動させる必要があります。この目的のために、AVLとパートナー各社は、統一されたデジタルおよび自動化ツールチェーンを開発するための「ADET 自律的エンドツーエンドテストイニシアチブ」を立ち上げました。これにより、同じ開発期間を変えずに、シミュレーションの実行回数を500倍に増やすことができます。

試験シナリオとチーム間の、簡単で効果的なデータ共有
企業は、デジタルで自動化された試験ワークフローと革新的なツールを活用することで、試験シナリオの効率的な作成と共有を促進できます。完成車メーカーとサプライヤーのチームは、いつでもどこからでも試験結果にアクセスできます。システムの不具合は、開発プロセスの早い段階で検出し、排除することができます。AVL、Microsoft、Hexagon、Synopsys、Tracetronicの専門知識を結集することで、試験を効率的に計画し、Microsoft Azureインフラストラクチャー上でシミュレーションを迅速に実行することができます。データと結果の評価と解析は自動化され、シームレスに共有されます。プロセス、ツール、および試験シーケンスは統合的に管理されます。このアーキテクチャーには、コンテナオーケストレーション用のAzure Kubernetes Service(AKS)、自動スケーリング用のAzure Batch、Azureの専用HPC/AIコンピュートインスタンスなどのサービスが含まれます。機械学習オペレーション(MLOps)を含むAIワークロードは、Azure Machine Learningによって駆動されます。

Hexagon バーチャル・モビリティ部門責任者:Bernhard Mueller-Bessler氏のコメント
「ADETはADAS(先進運転支援システム)試験、そして将来的には自動運転試験にも弾みをつけることを目的としています。成功を収めるには、全員が適切な場所で、適切なタイミングで、適切な組み合わせで協力し合うことが不可欠です。だからこそ、私たちは個々のプレーヤーではなく、パートナーとして協力することにしたのです。」

Tracetronic 自律走行ソフトウェア・ソリューション責任者:Martin Böhm氏のコメント
「自律走行機能の試験と検証に必要な効率とパフォーマンスは、関係するパートナーのプロセスとツールが完璧に連携して初めて達成できます。物理環境と仮想環境での試験を統合することで、分散型で拡張性の高い実行基盤を提供し、開発プロセスにおいて迅速かつ正確なフィードバックを実現します。」

Synopsys システム設計グループ エンジニアリング担当副社長:Tom De Schutter氏のコメント
「ADASや自動運転システムの検証には多大な労力とコストがかかりますが、こうしたアプリケーションのエレクトロニクスをデジタル・ツイン化することで、ソフトウェアやシステムの試験を低コストで効率的に実施することが可能になります。私たちのバーチャル・プロトタイピングおよび試験のソリューションでADETイニシアチブに貢献することで、Synopsysは自動車関連企業のソフトウェア開発、ソフトウェア/ハードウェア検証作業の迅速化、市場投入期間の短縮を支援します。」

AVL Executive Vice President:イェンス・ポッゲンブルクのコメント
「この取り組みにより、AVLは自動運転車やSDV(ソフトウェア定義型自動車)の開発プロセスに統合ツールを市場に提供し、Software-as-a-Serviceの形で顧客に提供する機会を得ることができます。」

Microsoftオーストリア総支配人:Hermann Erlachのコメント
「特に自動運転車や自律走行車の分野では、データが革新的な技術を開発するための鍵となります。開発時間を延ばすことなくシミュレーションの回数を5倍に増やすことができたのは、データの持つ変革力を示しています。AVLとともに、私たちは人工知能の力によってモビリティの新時代を加速していきます。」

12,200人の従業員を擁するAVLは、自動車業界をはじめ、鉄道、船舶、エネルギーなどの分野における開発とシミュレーション、試験を行うモビリティテクノロジーのリーディングカンパニーです。独自の広範な研究活動に基づき、より環境に優しく、安全・安心で快適なモビリティ社会の実現に向けて、コンセプトやソリューション、方法論を提供しています。

AVLは、国際的なパートナーや顧客の持続可能なデジタル変革を支援しています。特に、電動化、ソフトウェア、AI(人工知能)、オートメーションの分野に重点を置いています。さらにAVLは、エネルギー集約型セクターが、より環境に優しく効率的なエネルギー生成供給を実現できるように支援しています。

AVLでは、情熱がイノベーションを促進しています。世界各国に90か所以上の拠点と50か所のテクニカルセンター/エンジニアリングセンターを展開し、新しいモビリティ社会を実現するためにお客様をサポートしています。2023年は20.5億ユーロの売上高を達成、そのうち10%をイノベーションの加速に向けた研究開発活動に投資しています。

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Dr. Markus Tomaschitz, Unternehmenssprecher AVL

Markus Tomaschitz
Company Spokesman