ほとんどのメーカーは、すでにエンジニアリング・シミュレーションによりバッテリー開発を行っています。しかし、これらのバッテリー開発向けモデルでは、バッテリーの特定の特性や機能を開発するために使用される、シンプルな構成条件を使用しています。
AVLにとって、この方法では十分な結論と言えるものではありません。そのためAVLでは、より複雑な仮想上での妥当性確認という手法を代わりに使用しています。AVLは、関連するすべての影響要因を含む完全な仮想上での妥当性確認環境まで、この分野における幅広い選択肢をご用意しています。バッテリー挙動について信頼できる結論を導く唯一の方法が、すべての構成条件を考慮することであると考えているからです。
そのため、燃料火災試験など、ほぼすべての試験を仮想上での妥当性確認として実施しています。燃料火災試験では、火の熱をシミュレートするだけでなく、ガスの動態もシミュレートします。この試験では、炎が発する高温を確認するだけでは予想できないほど早くバッテリーに引火することなどが分かります。
設計解析
AVLのシミュレーションモデルでは、既存のバッテリー設計のあらゆる特性と相互作用を調査します。その結果については、詳細なレポートを提供します。
設計提案
設計解析に基づいて、最適化に関する具体的な提案を行います。提案の際には、改善点の詳細と、その改善点を実現するために必要な修正を明示します。
新しい派生型のコンセプト
バッテリーや適切な派生型を開発・改良する際には、仮想モデルに基づいて新たな設計提案を行います。これにより、お客様の開発目標を最適な形で実装できます。
妥当性確認
仮想上で妥当性確認を実施することで、量産に向けた最終モデル向けバッテリーの設計を確保できます(デザインフリーズ)。評価には、「合格」または「不合格」に加えて、試験に合格しなかった理由について具体的な詳細も記載します。
セルの最適なパッケージングは、特に膨張とブリージングに関して極めて重要です。この2つの現象は、あらゆるバッテリーで発生します。特に急速充電機能に関しては、安全な統合が非常に重要です。
– スキルエリアマネージャー バッテリー・セル事業部
Wolfgang Novak