Moon RACERチームを率いるインテュイティブ・マシーンズ、NASAアルテミス計画のLTV開発企業に選定
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テキサス州ヒューストン - NASAは、有人月面探査計画アルテミスに向けた有人月面探査車(LTV)を開発する元請業者の一社に米インテュイティブ・マシーンズ (Nasdaq: LUNR, LUNRW) を選定、3,000万ドルをアワードしました。
この契約締結は、複数の企業で構成されるインテュイティブ・マシーンズのチームは、月着陸船「Nova-D」を使用してLTVを開発・配備するための実現可能性ロードマップの作成を進めるためのものです。これにより、インテュイティブ・マシーンズは元請け業者としてNASAの46億ドルのLTVサービスプロジェクトを通して有人宇宙飛行事業に参入します。
インテュイティブ・マシーンズのスティーブ・アルテマス最高経営責任者(CEO)は、「今回の受注は、NASAの商業月面輸送サービス構想の下で、月面にペイロードを輸送するという私たちの能力と戦略的に一致するものであり、月面探査における実績のある民間企業としての私たちの地位をさらに強固なものにします」と述べています。「私たちのグローバルチームは、約10年間の月面活動期間中、NASA以外の活動において車両の所有権を保持して商業利用ができるようにするプロジェクトで、NASAにとっても不可欠な月面インフラサービスを提供する予定です。」
「Moon RACER」チームはAVLやボーイング、ミシュラン、ノースロップ・グラマンなどのグローバル企業企業で構成されていて、月探査用の高度な電源管理と自動運転、通信、ナビゲーションシステムを備えた堅牢なLTV設計アーキテクチャを提供する予定です。
インテュイティブ・マシーンズは、NASAの要件を満たす月面地形車両の納入と配備において、Moon RACERチームが最も包括的な選択肢であると考えています。同社は、元請業者として月面から科学技術データを提供する唯一の米国の民間企業としての経験を活かして、システム統合、宇宙船の設計、エネルギー管理、航空電子工学、自律航法、センサー、制御、ミッションプランニング、運用、トレーニングを以下のパートナーと共に主導する意向です。
モビリティテクノロジーの世界的企業であり、車両システムの開発、シミュレーション、テストにおいて自動車業界をリードするAVLは、バッテリーEV(電気自動車)、推進ソリューション、自律走行に関する専門知識を提供します。特に、AVLはドライブトレインとステアリング、サスペンションを供給して、月面モビリティの実現に貢献します。AVLのスケーラブルな専門開発ツールと技術は、月やその先の極限環境における月面車の設計、テスト、動力供給を支援します。
ボーイングはLTVシステムの設計を主導し、飛行体および静的・動的モックアップの設計、製造、テスト、統合、ミッション計画、運用全般をサポートします。
ミシュランは、これまでのNASAとのコラボレーションで培った経験や、エアレス技術やハイテク素材に関する専門知識を活用して、100℃以上、-240℃以下の温度で動作し、太陽や銀河の放射線にさらされることに耐え、侵食性の高い緩い土壌で最大限の寿命とトラクションを確保できる月用ホイールの設計に挑戦します。ミシュランは、このプロジェクトの一環として行われる技術開発と科学的進歩により、グループが地上用途の革新を続けることができると考えています。
ノースロップ・グラマンは、電力システム、その他の車両システム、ミッション計画および訓練における経験を活用します。
月面車サービス車両は、NASAのアルテミス・キャンペーンの下により人類を月面に送り、宇宙探査におけるアメリカの継続的なリーダーシップを示すための主要な要素です。
NASAのLTVサービスプロジェクト契約は、プログラム総額40億ドルを超え、複数のアワード候補者を持つ2つのフェーズで構成されています。Intuitive Machines社は、第1段階の実現可能性評価を完了した後、第2段階のLTVサービスに入札する予定です。第2段階のアワードは、LTVの開発、実現、および月への運用を対象としています。ノースロップ・グラマンが月面運用における能力と信頼性を引き続き実証する中で、LTVサービスの発注は、NASAのアルテミス・キャンペーンと商業的利益の両方を支援するインフラの継続的な提供に重点を置くことが期待されます。