AVLとInSilicoTrials (IST) は、AVL FIRE™ MとInSilicoTrialsのAIおよびモデリング／シミュレーションプラットフォームとの統合に向けた戦略的パートナーシップを締結しました。この提携により、InSilicoTrialsのソリューションサービスが拡充され、医療業界に向けた最先端のマルチフィジックスシミュレーションツールの提供において、製品開発と運用効率が向上するなど大きな前進が期待されます。
AVLの高度な計算流体力学 (CFD) ツールである
FIRE Mは、複雑系における単相流、多相流、非反応流、反応流、伝熱、固体温度のシミュレーションを実現できることで知られています。従来は自動車分野で活用されてきたFIRE Mの性能が、今回の提携により、製薬や生命科学などの幅広い業界で活用されることになります。
InSilicoTrialsは、高度なDEM (離散要素法) シミュレーションソフトウェアであるXPS (拡張粒子シミュレーション)を効果的に活用して、医薬品製造における流体-粉体工程の詳細な予測を提供します。XPSは、製薬工学研究センター (RCPE) が開発し、GPU向けに最適化された高度な接触モデルと超並列アルゴリズムにより、ユニットの挙動を正確に制御・予測できます。この機能により、比類のない精度と最短の実行時間を確保し、包括的な工程最適化と障害解析をサポートします。
FIRE MとXPSの相乗効果により、CFDとDEMテクノロジーの強みを組み合わせた統合ソリューションの新たな可能性を開いています。この統合は、質点力学と流量との間の相互作用を理解することが非常に重要である、工業規模でのWursterコーターのシミュレーションなどのシナリオにおいて特に有利です。
InSilicoTrialsとの戦略的パートナーシップには、大きな成果を期待しています。このパートナーシップは、AVLが非常に魅力的な市場セグメントに向けて進出するまたとない機会です。先ずはFIRE MとXPSの共同シミュレーションによるソリューションをご提供する予定です。
AVL List GmbH アドバンストシミュレーションテクノロジー事業部 Vice President Roland Wanker