AVL Smoke Meterは、フィルターペーパー方式を使用してFilter Smoke Number(ISO 10054に準拠して定義されたFSN)とスス濃度(mg/m3)を判定します。可変サンプリング量と排出ガスの温度調整により、極めて高い再現性と幅広い用途を実現します。この革新的なツールは、大型エンジンだけでなく、乗用車に搭載される小型エンジンの排出物も測定できます。
主な用途は、試作エンジンの燃焼最適化と、量産開始およびそれ以降までの排出物監視です。また、この装置は、ISO 8178-3規格に準拠して、未処理排出ガス(DPFの上流)中のススまたは黒色炭素の質量濃度測定を実施できます。AVL Smoke Meterは、自動化システムへ統合しやすく、遠隔保守オプションを備えているため、運用コスト、点検時間、トレーニング期間を削減します。
技術データ | |
測定原理 |
フィルターペーパーの黒化度 |
測定値出力 | FSN(Filter Smoke Number)、 mg/m³(スス濃度) |
測定範囲 | 0~10 FSN |
検出限界 | 0.002 FSNまたは0.02 mg/m³ |
シームレスな運用を実現する残紙表示
AVL Smoke Meterは、本体前面にフィルターペーパーロール残量表示機能があります。フィルターペーパーの供給量が少ない場合にLEDでお知らせします。これにより、耐久性試験を実施する前などにろフィルターペーパーロールの交換タイミングがわかりやすくなります。
ショップエアパージ
AVL Smoke Meterには、ショップエアパージオプションを搭載できます。隔膜ポンプによるパージよりも高圧にすることで、デバイスおよびサンプルライン内の粒子状物質の堆積を削減するという重要なメリットが得られます。
高・低スス濃度の測定
DPF(Diesel Particulate Filter、ディーゼル微粒子除去装置)は、現代のエンジンで一般的に使用されています。DPF効率の判定や異常検出を行うには、DPFの上流と下流で排出ガスをサンプリングします。この測定タスクを実行に必要なのは、AVL Smoke Meter1台だけです。2本のサンプルラインを使用することで、2つの異なるサンプリングポイントを切り替えることができます。